9月の俳句です。雨、時々曇り。お通夜がありました。涙雨。
長月の瓦礫の上のピアニスト (ながつき がれき)
長月の闇大いなる師の逝けり (し ゆけり)
大いなる師の訃に急ぐ秋の雷 (ふ あきのらい)
当季雑詠
ペガサスを指でたどりし物語り
赤とんぼ期限の切れしパスポート
台風の目の中にゐる中つ国 (なかつくに)
な
竜胆の淋しくなれば揺れにけり (りんどう)
幽谷の月にも触れよ山桔梗
雨の中、お通夜に行きました。
家族葬の建物が、コロナ禍以後、増えています。
お焼香をして、ご遺族にご挨拶をして、すぐに失礼をする形。
お香典返しは、帰りに引換番号札と引き換えです。
ご逝去された先生は、私を俳句会に誘ってくれた方です。気のない返事をしても
何度でも。一度辞めても、同人誌を下さってずっと応援してもらいました。
奥様が先ほど、私の手を取られて最期のことをお話してくれました。
「落ち着いたら、うちにいらっしゃいね」とも。
本当に、あたたかく優しいご夫婦で、たくさん可愛がってもらいました。
一人、また一人と、お世話になった方々がいなくなります。