父と一緒に、津軽三味線を聴いてきました。
山上進さんという有名な奏者の演奏は、やはり素晴らしいものでした。
成田千空さんの俳句も、心優しいお人柄がにじむ郷土色の濃い作風で、
津軽三味線の迫力は、生演奏で体感するしかないです。
1977年度作品の篠田正浩監督の『はなれ瞽女おりん』という映画が大好きで、
過酷な女旅芸人の姿を描いて、日本の原風景を鮮やかに切り取っています。
あの映画の中に、津軽三味線のベースとなる哀歓と
腹の底をえぐるようなうねり響く太棹の強い撥さばきに、津軽の大地が
象徴されている気がします。
あの音色を聞くと、鉛色の空と ...寒風と…
荒れ狂い吹き荒ぶ冬の日本海が、目に浮かぶんだよね、いつも。