]🔷 FMラジオから流れる「ホテルカリフォルニア」を聴きながら。

夕日の沈む空と町並みが好きです。帰宅してもすぐに家に入らず、行き交う車や信号機の点滅を車内で眺めているつかの間。
イーグルスの「ホテルカリフォルニア」は、青春のひとコマ。あの時代の気怠い空気がよみがえってきます。一度だけバンド仲間に誘われて三沢空軍基地の反戦運動の拠点としていた反戦喫茶「OWL」に連れて行ってもらったことを思い出しました。古い建物、ギシギシと暗い階段を上り、ドアを開けるとジャニス・ジョプリンやジミー・ヘンドリックスの曲が流れていました。かつてベ平連が開設したお店で、ちょうどその夜「クールス」のメンバーも来ていました。背中に番号を付けた米兵たちとの会話。ハードな曲とよどんだ空気。1年か2年でそのお店は消えてしまったけれど、まさにあのころの象徴的な曲だった。ヴェトナム帰還兵の多くは、戦場で目の当たりにした凄惨な光景のフラッシュバックに苦しみ、中にはドラッグやアルコールに溺れてしまう者も……。そんな社会の行き場のない閉塞感を思います。「クールス」のメンバー(岩城滉一や舘ひろしなど)がまだ無名のロックバンドの頃の話。
せつなくも美しい夕焼けを眺めながら半世紀余りの思い出を手繰る贅沢な時間。