narinattaのスイートプラン

気ままなライフ日記

飛ぶ教室



http://www.mediasuits.co.jp/tobu/

BS2の番組欄にあったので、見ました。

ドイツのギムナジウム中高一貫の全寮制)を舞台にした

児童文学の傑作。

萩尾望都さんの『トーマの心臓』や

映画『モーリス』・『アナザー・カントリー』などで、

ギムナジウムの青春群像は知っていましたが、

この作品は「真の教育」「信じ合うことの大切さ」が強いテーマでした。

作者は、ヒットラーの圧力にも屈せず、信念を貫いた人なのだそうです。

ヒットラーは、『飛ぶ教室』を焚書させたとも言われています。

それだけのパワーを持った作品。

東西に分断された当時のドイツ、戦争の足音。

それによって引き裂かれた友情。

人が自由にものを言えない時代。

教育の持つ役割。


「子どもの涙は、大人の涙より重い」というフレーズは、つらい・・・。

いつの世も犠牲になるのは子どもたち。

しかし、登場する子どもたちは、それぞれの背負っている悲しみを

誰かのせいにするのではなく、

自分で乗り越えようと、

「今、ここにこうしている瞬間」を

最大限に生かそうとします。


ベク(正義)先生は、理想の教師像。

ゆえに子どもたちは、クリスマスに最高のプレゼントを贈りました。

音楽・聖歌隊・ミュージカル・ラップ!

子どもたちは、ハジケていました。犬も名演技!

秘密の隠れ家も、いい味だし。





三浦綾子さんは、子どもたちを戦争に送った教師としての罪を

一生懺悔し、クリスチャンとして生きた作家でした。


今、戦争の影がしのびよるこの国の状況を


どうしたら回避できるのか考えなくてなりません。


どこかの国が作っている戦争のシナリオに


利用されないために。


子どもたちの『飛ぶ教室』に誓って!


それが大人の使命です。