ソコカラ ナニガ ミエル?
個人的な印象であるが、
コンクリート打ちっ放しの建物は、寒々としたイメージがある。
まして、個人のデザイナーズ住宅のコンクリ打ちっ放しは、
高級感があり、オシャレと感じる人も多いようだが、
住む人の心が冷たいような、我が強い感じがして、なじめない。
たまたま、そういう家に住む人の話によると、
冬は結露するとか、室内が暖まりにくいとか。
ああ、そういえば某小和田邸も。。。
で、
住む街にも、それはあてはまる気がする。
私は、宝くじが大当たりしてお金持ちになったとしても、
コンクリート打ちっ放しの家は建てない。 ← ツッコまないで(笑)
『オールウェイズ 三丁目の夕日』という映画がヒットしたのは、
木の温もりの街並みと人情がオーバーラップして
失われた時代や町の匂いに郷愁を感じた人が多かったからなのだろう。
カプリさんから、先月拝借したDVDを今夜ようやく観た。
時間や精神にゆとりがないと、観てはいけないと思っていたし。
せわしく観たら、失礼だと思わせる「熱気」があったし。
原作者の松本大洋氏も、映画監督やスタッフも この作品に賭ける情熱は
ハンパじゃなかった。
気の遠くなるような時間と、こだわりとメッセージの持つパワー・・・
まさに「変化」に押し流されていくしかない複雑で多重的な現代が
対極構造の中で、浮き彫りにされていく。
以前にブログで書いたが、
築地が解体されて、化学工場の跡地に移転されるという「悲しみ」に
似た思いが、このアニメにあった・・・
築地の懐かしい匂いが消えて、
高層ビルと化す「破壊」の役割を担う者は誰だ?!
「蛇」という名で登場する男が「宝町」を破壊するわけだが、
声優はなんと本木雅弘氏。♡
善悪という構図を超越した爬虫類的存在は、揺るぎない確信犯として、
その後のカタルシスを呼び込む重要な役割を担っているわけ。
彼曰く、「こういう役割を担う人物がいるからこそ、両極にある真実が
浮き彫りになり 気づかされる・・・」
なるほど。
彼は昔からすごい人だと感じていたけど、やはりなぁ。
他にも二宮君。蒼井優さん。クドカン。田中泯さん。大森南朋さん♡
彼らに共通するものは、「目の深さ」なんだ。
彼らに声優を依頼した制作者サイドのセンスにも、驚嘆!
永遠に変わらないものは「愛」というシンプルなメッセージを
これだけの膨大なクオリティをかけなければ 伝わらない現代って何?
ソコカラ ナニガ ミエル?