narinattaのスイートプラン

気ままなライフ日記

鉛色の空

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H市のホテル

宮沢賢治の詩に『永訣の朝』というのがある。
妹とし子さんとの死別の朝の雨雪、どんよりとした鉛色の空。
今日の雪模様もそれと同じ空だった。

晴れの授賞式引率だというのに、道は工事中だし、渋滞するし、
ホテルの駐車場は満車で、またグルリと迂回して
別の場所に移動する煩雑さときたら。雪はビジョビジョ降る。
これだから小さな城下町の一方通行ばかりの狭い道はいやだ。
普段よりもかなり時間がかかった。
印刷所に注文していた印刷物を受け取りに行き、その足で
会場のホテルに着くと、もう開始時間。
もう少し余裕があれば、
献血センターで成分献血でもして来ようと思ったが、諦めた。

1位も2位も教え子。前任校と現在の職場の生徒。
選考委員にずいぶん褒められて、彼ら自信がついただろう。
その自信がこれからの人生を大きく変える。

今日予定していたことの半分もできず、家の雪かき。
明日に先延ばしになった仕事を思うと心が重い。ハァ~。
このホテル、
先輩教師がフルコースディナーをご馳走してくれたホテルだ。
もう、30年も前の話だ。
ホテルのフルコースは初体験で、
キャンドルに灯されるジビエやソルベに目を輝かせ、
エスカルゴの食べ方を教えてもらったのもここだった。
夢のようなひとときだった。
今、ここのディナーは、
もう夢のような味ではなくなった。栄枯盛衰。
私が大人になったからではない。舌が肥えたからでもない。
経営方針のせいなんだか、シェフのせいなんだか不明。