今や少数民族になっているという浅い知識しか持っていない私です。
続く 本田優子先生の講演が、また非常にすばらしいものでした。
民族問題を歯切れ良く説明してくださり、いかにして同化政策により先住民族であるアイヌの民が苦難を強いられたか、言葉も仕事も奪われてしまったか。大陸との交易が盛んであった昔、アイヌの思想や哲学が自然と融合したスピリチュアルな文化であったことを、二風谷というアイヌの人々の村に移り住み11年間暮らした ご自分の体験を基にわかりやすく、お話されていました。
もっとお聞きしたいくらい深い内容ばかりで、パワーポイントを効果的に駆使して、
今まで知らなかったアイヌの人々の暮らしや現在の危機的状況を知ることができました。
「日本は単一民族の国」という間違い。鉄や文字を持たない民族の優しさは、東北全体にも言えることでもあり。
口承文芸は「語る言霊」を持った者たちの特権でもあったこと。
本県にはアイヌ語の地名や方言がたくさん残されています。八世紀にアイヌの長であったアテルイが朝廷軍によって滅ぼされた史実を知る人も少なくなって。「ねぶた」の起源が、倭人によるアイヌ民族の撃退だったという説を鑑みれば、あまり良い祭りではないとも思えます。坂上田村麻呂賞というのが、以前、優れたねぶたの山車に冠されていて、私などは以前から違和感をもって眺めていました。
このごろは、そういう名前の賞が消えて、「ねぶた大賞」に変わっているようですが。
機会があったら読んでみようと思いました。
うまく説明できませんが、
アイヌ文化には、今の日本人にとって、とても大切な「鍵」があると直感します。