おひなさま
入試の日。
お雛様を飾るのを忘れていたら、家人がちゃんと出してくれていた。
日中のささくれた神経が、ふ~っとほぐれた。
ありがたいことです。
お雛様の気品のあるお顔を見てると
忘れていた何かがよみがえってくる。
今、松岡正剛氏の「白川静論」を見ている。
教育テレビ。
万葉集の
春の野に 霞たなびき うら悲し
この夕影に 鶯鳴くも
中国語を編集して、漢字 ひらがな(女性文字)が作られている。
文字の中に、文化がある。
紀貫之の「土佐日記」を 女手にして書いている理由は
宮廷文化から、能、侘び茶、花、連歌、禅へのプロセスを
予期していたからではないか。
漢字文化の復権を主張し続けた白川静氏。
白川さんの漢字論は、言霊と聖地をしっかり繋いで、
これを切り離さないという思想をもっている。
漢字は神と人との交流を持つもの。漢字は生きている。
闘っている。そこに神は降臨している。
「遊」
遊ぶものは神である。 「遊字論」より