シンポジウム
特別企画
シャーマニズムの未来 ~見えないモノの声を聴くワザ~
シャーマニズムをコミュニケーション能力の枠や幅の拡張深化ととらえ、わたしたちの未来を創造する新しい感性のあり方を模索する。
日時: 2011年4月23日(土) 13:00~17:30
会場: なかのZERO小ホール(中野駅南口から徒歩8分)
後援: 中野区教育委員会、読売新聞社、東京新聞、毎日新聞社、朝日新聞社
第1部: The Butoh 13:00~13:45
「モノ降りしトキ」
大物主の神を祀る日本最古の聖地・三輪山の麓で育った麿赤兒の原体験を元に・・・。
舞踏: 麿 赤兒(舞踏家・俳優)&大駱駝艦
音楽: 新実徳英(作曲家・桐朋学園大学院大学教授)
鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授)
第2部: シンポジウム 14:00~17:30
基調講演: 「シャーマニズムのちから」 佐々木宏幹(駒澤大学名誉教授)
パネルディスカッション:
パネリスト:
小松和彦(国際日本文化研究センター教授)
鶴岡真弓(多摩美術大学教授)
松岡心平(東京大学教授)
岡野玲子(漫画家)
コメンテーター: 麿 赤兒、新実徳英
司会: 鎌田東二
今、なぜ、「シャーマニズム」を問題とするのか?
それは、「シャーマニズム」の再発見と再評価が21世紀を生きるわたしたちに
さまざまなヒントと力を与えてくれると考えるからだ。
今後、人類が人類自身の感覚やコミュニケーション能力を深め、
拡大させることができなければ、この未曾有の環境破壊や社会変動や
闘争や戦乱を乗り越えていくことができないだろう。
シャーマニズムを、わたしたちは、
「さまざまな存在世界や目に見えないモノとの感受とコミュニケーションと
対話のアート(ワザ・技芸)」ととらえたい。
それは、動植物や目に見えない諸存在との異種間コミュニケーションのワザでもあり、
「21世紀における身心の変容」、自殺者3万人超の時代の
「負の感情の超え方やそれとの付き合い方の問題」でもある。
宮沢賢治や南方熊楠や折口信夫といった人々は、
そのような感受とコミュニケーション能力を持っていた人たちである。
そのようなコミュニケーションのアート(ワザ)の獲得と体現が
21世紀文明の共有財産とならなければならないのではないか。
「シャーマニズム」を、過去の「迷信」とか、
「危ない呪術」ととらえるのではなく、
コミュニケーション能力の枠や幅の拡張深化ととらえ、
さまざまな角度から論議し、表現することで、
わたしたちの未来を創造する新しい感性のあり方を模索したいと思う。
私が最も注目していたのは、
鶴岡真弓先生と岡野玲子さん。
お二人とも、以前から「現代のシャーマン」と確信していたから。
そして、
その通りの時空を超越したお話だった。
鶴岡真弓先生は、長い時間フィールドワーカーをなさっていて、
その体験からにじみ出る言葉は、重く深い。
鶴岡真弓さんは「ヨブ記」を中心に
しかも、この被災も彼女は独特の視点で語る。
シベリア(極東世界)からケルト(極西世界)までを貫くと、
ロート状に、世界の文化がすべて日本に流れ落ちると。
日本列島がその有機的循環体に生けるものであることを発見なさった。
ここにこそ、すべての「謎」を解く鍵があるのだろう。
死と再生の物語。
日本におけるケルト文化研究の中心的存在である彼女は
この国にとって、もっとも希有なポジションにあるのではないか。
こうも語った。ケルト伝説の中の「光」は、日本古来の「光」に底通する。
木漏れ日の雲母のような光。
漆黒の深い闇を見たものでなければ、星の瞬きは見えないと。
死と再生といえば、岡野玲子さんも然り。
「陰陽師」を今月からまた出稿なさるにあたり、
彼女の作品に使用される「墨」硯の産地が
石巻市雄勝町であり、「雄勝法印神楽」を中心にお話なさいました。
「手塚治虫氏のシンポジウム」でもそうであったように、
まさに語り部。心をつかまれました。
ある「メッセージ」が安倍晴明から発信され・・・、
その話を書くとまた長くなるので、明晩にします。
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