出汁がおいしい一汁二菜
夕映えの甲田の雪の家路かな
亡き夫の好物を盛る年の暮れ
「金」の文字大書する僧師走かな
ポケットのメモを取り出す師走かな
氷柱もてチャンバラごっこもう在らず
大寒の膝かたくして厨ごと
大寒やバタバタたたむパイプ椅子
おみくじを見せあっている雪明かり
除雪車に男がひとり午前二時
静もれる大寒の夜のくりやごと
ギチギチと鳴る膝頭雪女郎
ゆらゆらと髪をひたして雪見風呂
初春を米寿の父と迎へけり
すり下ろす林檎の音や母なき子
短日や父の書斎の窓明かり
巻頭に「一日一生」日記買ふ ←主宰がとってくれました🎶
あれそれと買ひ物ばかり年の暮れ
風花やコンビニ店の角曲がり