narinattaのスイートプラン

気ままなライフ日記

お盆の言い伝え

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昔から

お盆中の川や海は・・・

「ご先祖の霊が帰ってくるので、

 あの世とつながる。

 海で泳いでいると海で死んだ人の霊に連れて行かれる。

 お盆は殺生はいけないので、漁もお休み。」

という言い伝えがありました。

今でも地元の漁師さんたちは、きちんと守っています。



お盆中に水難事故が多いのは、いろいろな理由があるでしょう。

子どものころ体験したのですが、

お盆を境に、海が変化するのです。

お盆前と後では、確実に水温が低くなります。

はるか沖合いに台風ができるので、大きな波”土用波”が発生します。

引き潮のはずが、ふと気づくと満潮になっていて、

海の色が、黒い濃い水色に変わっていくのです。

昨日まで仲の良い友達が、急に他人の顔を見せるような・・・、

波に足元をさらわれ、海中に引きずり込まれるような気がします。

波は引き波のほうが強いので、恐怖感が生じてパニックになることも。

昔から、お盆中は水際に近づくな!という言い伝えがあるのは、

自然と一体化していた古代の人々の

科学的な根拠から生じた言い伝えともいえるでしょう。


一句 

迎え火をゆるく囲みてもの言はず


迎え火をたきながら、ご先祖さまの霊をお迎えするという

風習は、日本人のやさしさが感じられてとても好きです。

夢でもいいから再会したいという願いが

こうしたしきたりになるのでしょう。

精霊流し・・・あの世とこの世との境をつなぐもの。

送り火・・・霊との別れを示すもの。

言葉がなくとも、形として暗黙の了解をしてお別れをするというお盆。


目に見えない世界への親愛と畏怖を、

子どもたちはこういう形で感受して育つのですが、

この数年、気がつくと平気でお盆中に部活動だの試合だの

教育委員会主催の研修会だのを開催する向きがあり、

首をかしげてしまいます。

2年ほど前にも、「俳句甲子園」という愛媛松山市主催のイベントが

お盆のど真ん中に開催されるお知らせがあり、

四国の空海様の結界がはられている土地で???

と、主催者側に問いただしたことがありました。


もちろん参加しませんでしたし、

翌年からは、お盆以後に開催日が設定されて、ほっとしました。

諸事情で仕方がないこともあるでしょうが、

お盆は、死者をお迎えするだけでなく、

生者の貴重なふれあいの時間でもあるので、

大切にしていきたい「日本の行事」だと思います。