寝室のテレビが壊れたから、新品にするって言ってた父。
今日、実家に行くと、「電○○のTさんが来て取り付けてくれたよ。」と父。
さっそく 「どれどれ、見せて~」と行くと、
父が電源を押しても、テレビがつかない。???
「変だな、ちゃんとできたんだがな・・・」と何度もやってみるがダメ。
「Tさんにもう一度電話してみたら?」と私が言い、
父が電話をすると、じきにTさんが家に来た。
携帯電話みたいな子機で何か試している。 きっと電流の流れを検査する機械だろう。
ついたりつかなかったり・・・変だ。
どうやらリモコンの接触不良らしい。
Tさんは、また出直してくると戻っていこうとするので、
「新品なのに、テキトーなことじゃ困るわ」と父に聞こえないように言った。
こういう時、耳が遠い父は、変に耳ざとくなるから油断できない。
長いつきあいの家電機店。私もこのお店にお世話になっている。社長さんとも長い。
うちの主人のころからだから、もう15年くらいになるか。
私が知る限り、新調したテレビの電源が、こんなふうに映らないなんてこと、かつてなかったから、
Tさんに不信感を抱いた。
父がもうろくしてて、機械オンチなのをいいことに、欠陥品をつかませてんじゃないのか?!
個人的にもTさんは、うちの父に対して、客に対してやってはいけないタブーをおかしていた人だ。
帰りがけの玄関先で
「Tさん、もう長いつきあいになりますね。父のこと、オネガイシマスヨ!!!」と
ギッとガンを飛ばした。
「老人をなめるなよ。ちゃんとしろよ、プロなんだから」と心の中でつぶやいた。
誰でも、プロ根性のない人に対して、私はとても厳しい。
主人もそうだった。
つきあいが長くなればなるほど、田舎の人は 馴れ合いになって
なんでも許されるという「甘え」が生じるのが、いけない。
きちんと仕事をしてくださいよ。 そのうえでの信頼関係でしょ、Tさん。
それにしてもだ。
なんでこういう時、父はへらへらして相手におもねるんだろう?
なんで 「これじゃ困ります!ダメでしょ」 と、ちゃんと抗議しないんだろ?
お金を払っているのはこっちなのに。
客としてクレームも言えず、外面(そとづら)の良い父よ。 情けないっ。
比べちゃなんだが、
うちの主人は、徹底していた。
おかしなことは、納得のいくまで業者さんにでも誰に対してでも
向き合って議論して抗議もして、実に頼りがいがあった。
おかしなことを「おかしい」と言えない時代がきている。
知識層が、口をつぐんで何も異論を唱えないと、
何時の間にか軍靴の音が聞こえてくる不安がすぐ目の前だ。
『美味しんぼ』
この問題も、まさにその典型だと思う。
体制に流され、真実が覆われてしまう。 言論統制の始まり。。