F2戦闘機パイロットに会う
今日は 北朝鮮ミサイルの事件で騒然とした一日でした。
ワールドカップの観戦中でのニュース速報で、
サッカーファンは大困惑。
朝起きたら、夫がテレビを見ていました。
いったい、何をしようというのでしょうか、かの国は。
たまたま、昨日お会いしたパイロットの話をアップするのも
気が引けるのですが・・・
F-2って、どんな航空機?
F-2とは
F-1支援戦闘機の減勢に対処するため、後継機として米国のF-16戦闘機をベースに、
我が国の運用構想、地理的特性等に適合するよう、日米の優れた技術を結集し、
日米共同で開発されました。
F-2の特徴
F-2は、スタンドオフ対艦攻撃力を高めるため、アクティブ・フェーズド・アレイ・レーダを採用し、
長距離ASMの搭載を可能としています。
また、高旋回性、加速性等の高い防空戦闘能力を得るために、大推力エンジンのF110を採用、及び機
体の軽量化が図られています。
さらに生存性を高めるために、強化風防、及び統合電子戦システムを採用すると共に、
危険な飛行状態への進入を自動的に防止するFBW(ケアー・フリー電子式操縦システム)になっていま
す。
・・・などと、構造上の難解な説明は置いといて
パイロットになるためには、相当な試練があるということで。
「亡国のイージス」や「トップガン」という映画でみた戦闘機に
実際に乗っている人に会って、お話が聞けるチャンスって
そう、めったにないことです。
まず、試験が難しい!!
身体的能力と知的レベルが高くないと、なれません。
試験問題や適性検査の概要も少し教えてもらいましたが、
さっぱり・・・わかりませんでした。
方向音痴な私には、計器の記号を瞬時に判断する試験なんてトテモ無理。
腰痛持ちもダメ。視力、体力、筋力、握力、、、基準をクリアし、
さらに毎日のオニのような訓練。集団生活。時間的束縛。
メンタリティの部分をとっても、
渋谷あたりでうろついてる若者とは、全く異なるマイノリティを感じます。
苦行を突き抜けた清涼な容姿と、穏やかな強さ。
生と死を隣り合わせに生きている人特有の
落ち着きと明るさ、輝き。
こういう人に会うと、口先だけの「平和論」を唱えている自分が
浅はかに思えてきます。
自衛隊についても、いろいろな論議がありますが、
それ以前に、一人の人間の持つ「存在感」に圧倒されるばかりです。
第2次世界大戦の中、この気高さを持った若者が
たくさん散っていったのです。
「一番苦しかったことは?」
「そうですね・・・初期の錬成期間がきつかったですね~」
「一番楽しかったことは?」
「いつも厳しい教官がそばにいないで、単独で飛行したときは
やった!!と思いました(笑)」
そうでしょうね~。一人で空を飛ぶ解放感は、たまらなかったでしょう。
若者の人なつっこい笑顔が、印象的。
Gスーツなるもの。
重力が身体にかかるのを防ぐために、腰から足までそれをつけます。
一気に脳から血が引いていく。
気絶すれば、墜落してしまうので、Gスーツで、血が引くのを押さえるのだそうです。
一回の訓練で、1キロは体重が減量するとも。
重力・・・重力・・・最大の課題。
戦闘機に乗る心身の負荷を考えると、一定の年齢までのラインがあるとも
おっしゃっていました。
さりげないお話の中に、とてつもなく深い内容が含まれていて
いやはや、貴重な時間でした。