言霊の幸(さき)わう国
言霊(ことだま)・・・ことばの力が弱くなれば、国の力も弱くなる。
先月、
電車内の女子高生たちの会話。
30分間で、「キモイ!」という言葉が幾度となく発せられ、
耳について 離れませんでした。
語彙に乏しい彼女たちは、携帯をいじりながら、
「キモイ」「むかつく」「キレル」「うぜ~」の繰り返しだけで
途切れなく会話をしているのでした。
それから、奇異な言葉を耳にしました。
ちょっと変な言動をする子を、
「ヨーゴ(養護)」と呼ぶのだそうです。
会話中に、相手を批判するときは、
「おまえ、シネ(笑)」
親に「殺すぞ!」とも・・・
この女子高生たちは、数年後には結婚もし、
出産もし、母となるわけで・・・
自分のこどもに、いったい、どんな言葉で愛を示すのでしょう。
母親になったら、引き出しにしまっておいた
とっておきの、美しい言葉を使うのかなあ。
古来から、言霊の幸わう国と言われてきた日本。
「おかげさまで」という言葉も、最近とんと聞かれなくなりました。