親父の遺言
いかりや長介さんのご長男、浩一さんの著書。
以前ヤフーブログで偶然、アクセスした
http://blogs.yahoo.co.jp/drifters0508で、浩一さんが
紹介していらしたのです。
本を読んで、浩一さんがお父様をどれだけ尊敬してらしたか
胸にしみこんできました。
ドリフターズ時代の多忙さの中でも家族を愛するいかりやさんの
素顔がリアルで、胸が熱くなります。
お母様のご病気と死別、2番目のお母様、そして3番目のお母様。
浩一さんの、不遇な女性運に翻弄されるお父様を最大限に理解して
受け入れようとする息子としての気持ちが
素直に表現されていました。
ともすれば、ゆがんでしまうかもしれないのに。
それを乗り越えるだけの愛情を注がれて育った浩一さんは、
森永製菓の社員としてバリバリ仕事に燃えていらっしゃる姿も
ブログで知ることができます。
役者としてのいかりやさんは、最高でした。
順風満帆にシフトできたのではない、非常な努力の結晶なのだとも
実感できました。
病気をなさってからのいかりやさんの仕事に対する情熱
末期と告知せずに苦しむ浩一さんの葛藤
孫に向けるやさしいおじいちゃんとしてのまなざし
人生をひたむきに生きた一人の男に惚れ込む人々
いかりやさん亡き後、家族を守り遺志を継ごうとする決意で
終わっています。
いかりや長介さんのすばらしい生き方と共に
浩一さんの高潔な人格にも強く惹かれた一冊の本でした。