『食品の裏側』みんな大好きな食品添加物 阿部 司著
東洋経済新聞社 1400円
昔。『パペットの晩餐会』という映画をみました。
1987年製作のデンマーク映画です。
出演:ステファーヌ・オードラン
監督:ガブリエル・アクセル
内容:質素な生活を送る村人たちと
フランスからやって来た1人の女性が、ある夜の夕食会を通して
心を通わせていく姿を描いています。
次々と饗されるコース料理にも驚嘆しましたが、
食べることが、いかに人の心を豊かにするか、
台詞が少ない映像なのに、表情やしぐさに凝縮される幸福感が
とても印象深い、すばらしい映画でした。
それだけに、企業の利益優先のため、
人の健康を損なうさまざまな食品添加物が横行しているのは
やはり問題だと思います。
たくさんの子どもたちが、内部に蓄積された添加物により、
健康を損ねているのを、見てきました。
より良い食のありかたを学ぶ『食育』は、急務です。
この『食品の裏側』という本は、かつて企業側に立って、
添加物を促進した、
当事者による内部告発本です。
一流メーカーがつくっているから、大手スーパーが売っているから
大丈夫!
「おばあちゃんの手作り漬け物」と称しているから安全!
そう無邪気に信じ込むのは、間違いと知りました。
自家製の漬け物には絶対にいれない、「白い粉」を入れろと
指示されていると、漬け物工場のおばあちゃんたちは言っています。
読めば読むほど、!!!
「基準量があるから大丈夫」ではないことが、わかりました。
添加物と上手につきあう5つのポイントがありますが、
要は、加工度の高いものでなく、
できるだけ手間をかけて調理するのがベスト!
「食の乱れは国の乱れ」という言葉が
ズシンと胸にひびきました。