新任挨拶
・・・前略・・
3月は、私にとって「ありがとう!」の爆発した月でした。
今春、卒業した生徒たちが、無事大学合格を果たし、
手を取り合って喜び合ったこと。
この笑顔見たさに、一生懸命やってきて、本当に良かった!
という、一つの終止符を迎えたという実感がありました。
先日初めてこちらの学校に向かう朝、雪が降りました。
「一両の通学電車春の雪」
ホッケー部の生徒たちが、私の荷物を運んでくれまして、
本当にありがたかったです。
通りがかった生徒たちも元気に「こんにちは!」と声をかけて
くれて、明るく、清々しい気分になりました。
新しい学校に赴任するときは、期待もある反面、いささかの不安も
伴うものです。
みなさんのさわやかな挨拶は、その不安を吹き飛ばすに十分でした。
気持ちの良い挨拶は、学校が活気にあふれていることのあらわれだと
思います。
私は、進路指導部に配属になりました。
昨日、この春の卒業生たちの「合格体験記」をパソコンに入力し終え、
これから編集作業に入るところです。
彼らの文章を読んで感じたことは、
大学受験という大きな試練を通して、それまでの古い自分の殻を破って
新たな自分を発見した喜びがあふれているな~ということでした。
推薦入試に失敗して、かなりへこんだけれど、また気持ちを立て直して
家族や友だちや先生に支えられて、成長していく過程が素直に書かれていて、
胸を打たれました。
飾らない、ありのままの心がありました。
人は、自分のことを知っているようで、本当は知らないことの方が多いです。
何かに徹してみて、初めて自分の知らない「自分」が見えるのでは
ないでしょうか。
狭いワクの中に自分を収めてしまうのは、もったいないことだと
思います。
「人間」は、実体ではなくて、繰り返し自己変革しながら新しいレベルの
能力を付け加えていくベクトルそのものだと、
最近考えるようになりまして、目標、言い換えれば「志」を持つことが
成長することだと思うのです。
そういう意味で、みなさんも私たちも、
日々進化する存在と言えます。
私たちも、新しい学校で、志を持って、ひたむきに努力します。
みなさんとの出会いを、かけがえのないすばらしいものにしていきたいと
思います。
卒業する時に、手を取り合って喜び合えるような、そういう出会いに
しましょう!
もうすぐ桜の季節ですね。
こちらの桜は、美しいでしょうか? 楽しみです。
どうぞよろしくお願いいたします。
以上を持ちまして、新任の挨拶といたします。
ありがとうございました。